アルコール依存症本人を抱える家族を、ここではアルコール依存症家族と呼んでいます。
アルコール依存症家族と聞くと、みなさんはどんなイメージを思い浮かべますか?一番多いのは、酒に酔って暴れる夫に苦労する妻、というイメージかもしれません。
もちろん、実際に「妻の立場」のアルコール依存症家族が多いのは事実です。しかし近年、アルコール依存症の妻を持つ「夫の立場」の家族も増えてきました。そして昔から、アルコール依存症の子どもを持つ「親の立場」の家族の方がいました。またもちろん、「子どもの立場」や「兄弟姉妹の立場」の方も。ヤング・ケアラーという言葉が最近注目を集めていますが、その中には、確実に、「アルコール依存症の親を持つ「子どもの立場」のアルコール依存症家族がいます。
立場は違っても、みな、家族の酒に心を痛め、傷つき、途方もない努力をして、失望を繰り返す、アルコール依存症家族です。私たちが存在することを、どうか知ってください。